Whatever

花より男子 二次創作小説 CP 類×つくし

 

ごあいさつ 




お越しいただき、ありがとうございます。

管理人のsoです。
当blogは、「花より男子」の二次小説blogです。
カップリングは 『 類×つくし 』 オンリーです。
その他のCP予定は今のところ全くありません。

原作者様および出版社様等とは一切関係ありません。
原作主義の方、原作のイメージを壊したくない方は、
決してお読みにならないようお願い致します。

なお、全ての閲覧は自己責任でお願いします。



当blogのタイトル、URL、作品の一部であったとしても、
無断転載は禁止です。





so




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category: ごあいさつ

thread: 管理人より - janre: その他

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◆短編

・プロポーズ ・以心伝心 ・ずっと先 ・flutter ・marriage ・恋愛の法則(前) (後) 
・乙女のはにかみ ・離陸態勢 ・リラの咲く頃 ・meet a deadline ・ラブレター 
・きっかけSide:Rui(2012桃の節句) ・ウソつき(前)(後) ・free spirit ・泣き虫 
・予定調和 ・南風 ・Love is giving ・近距離恋愛 ・below the horizon 
・heartbreak law (ver.Rui) ・heartbreak law (ver.Tsukushi)  ・初恋 ・ラストステップ 
・Cheap Love ・仲良し ・No End of Love ・Dreamscape  ・Snowscape  ・約束
・Overcast Kiss ・恋愛管理 ・Songbird ・Once in a Lifetime (前) (中) (後)
・Starting tomorrow. (2019.3.29)  ・day after tomorrow ・パスポート
・はじまり ・いじわる ・ファーストステップ ・スカイ・ダイビング
・Looking for the one ・glittering or sparkling  ・out of the blue・motion blue


イベント(短編)
・降っても降らなくても(2011七夕) ・類のプレゼント (2011Halloween) 
・by and by前 (2012WD) ・甘くてアマイ(2013V.D.) (前)(後)オマケ ・infinity (2013RuiBD)
・1224 (2019Christmas) ・1225 (2019Christmas) ・1227-1228 (2019TsukushiBirthday)
・チョコレートの味(2020VD)
・3月30日(2020RuiBD)


・恋と幼馴染と(2020VD)
 → 幼馴染と恋人と(2020WD) 1 2 3 4 4.5R1 4.5R2 5 6 7 7.5R1 7.5R2 8 9
 → Love&Old playmate (完)


※2011クリスマス企画
・告白の行方 (前) (後)  ・すれ違いの行方 (前) (後)


二人暮らしシリーズ(完)
・二人暮らし   ・GAME  ・オオカミ青年  ・冷たいロマンチック(2011つくしB.D)
・ワガママ(2012類B.D)
二人暮らし番外
・because you are very special to me. (2012VD)


You complete me. シリーズ(完)
・You complete me. (2019VD)・You complete me. (2019WD) 
 → ・To me, you are perfect.1 2・You make my life complete.
<番外編> スカイ・ロック・ゲート 1 2 3 4


わたしの旦那様シリーズ (それそれに独立した短編。 続きものではありません)
・Good Morning  ・ストロベリーフィールド  ・わたしのおしごと  ・秘密
・おめかし  ・なみだのあと(2012つくしBD)  ・お買いもの ・定期メンテナンス


・花沢類のアルバイト 1 2...


・first experience 1 2 3 4 (完)


・僕らの恋 1 2 3 (終)





◆中編

・シアワセな日々 1 2 3 (終)
 <番外編> ・シアワセな日々 : ahead of that  
    ・snow drop 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)
・シアワセな日々 : つくしの反乱 1 2 3 4 5 6 7 8 (終)
・シアワセな日々Ⅱ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 (終)
・シアワセな日々Ⅱ : 逆襲の類 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (完)


・つくしの長い一日 1 2 3 4 5 6 (完)


※1→2→3→4→a clear day→5→a rainy day→6→逆光→7→tea break→8→閃光→9
・sugar 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (完)
 <番外編> ・a clear day ・a rainy day ・逆光  ・tea break ・閃光 (前) (後)
 <特別編> ・つくちゃんと一緒  ・お願いごと  ・ごはんだよ
       ・Happy Holidays(前)(後)(2012Xmas) ・sugar baby (2019桃の節句) ・寝顔

sugar番外シリーズ (中編のsugar番外にリンクした短編)
・On the sun in the sky ・水色の傘 ・横顔 ・落書き ・コイビト ・wrong guess


・The Best Lasts Forever 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)


・天然自然 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15.1 15.2 16 (完)
 <番外編> ・定期便  ・年始のあいさつ  ・Flowers for…  ・affection 
      ・年始の挨拶(2013)


ポップシリーズ
・ポップチューン  ・ミディアムポップ  ・ポップコンフェクション  ・ポップロック
・ポップビート  ・テクノポップ  ・ポップナンバー (完)
(ポップシリーズ続編)
・ポップスター 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (完)


・ダブルスチール 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 (完)


・抹茶みるく 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)


※不定期連載
・泰然自若 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ......


・forget-me-not 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (完)


・Higher than the sun 1 2 3 4 5 6 (完)


・永遠と一日 Rui Akira Tsukasa Sojiro Tsukushi永遠の手 (完)


・天高く恋燃ゆる秋 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 12.5R 13 (完)

   <番外編>  秋深き 隣は恋を する人ぞ


・What's … between friends? 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 (完)

   <番外編>  between ourselves 1 2 3 4 5 6 (完)




◆長編

・and evening 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
        21 22 23 24 25 26 (終)
       ・bright golden yellow  ・ultramarine (完)
   
  <番外編> 観覧車



・Viva La Vida 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <特別編> ・This love is two dollars. 1 2 3 4 5 6 7 (完)



・A solar fragment. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 (完)

  <特別編> ・ソメイヨシノ(2012類B.D) 1 2 3 (完)



・little by little 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <aftereffect> ・うたた寝 (2019RuiBD)



・君の恋人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)


・First crush 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <Extra Edition> First priority 1 2 3 (完)
          (One Big) First Project 1 2 3(完)


・恋愛小説 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 (完)




◇コラボ
 (類つくサイトマスターさまとのコラボレーション作品)

・Morning Glory 1 2 3 4 5 5.5 6 7 (完)  ・朝顔の花永遠

・木枯らしと陽だまり 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)
 <続編> ※ so単独執筆
  ・そよ風と水たまり 1 2 3 (完)





All writing by so.


■ final note












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thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

afterWord of romantic novels. 






多分だけど、みんな好きだと思うのよね。
その...少女漫画だったり、恋愛小説にカテゴライズされるものの、
「あるある」やセオリーと言うものが。

私も王道展開は好きなのだけれど、
その...ヒロインが辛い目に遭う...遭い過ぎるのは嫌いなのよねw
それから、じれったいのも良いらしいよね。一般的には。
私は苦手なのよね。
その...昭和の少女漫画のような手が触れただけで何ヵ月もポッ///となって、引っ張るとかw
さっさと声ぐらいかけろ! 何やってんだ! と、思ってしまうw

今回のお話は、その恋愛ストーリーにありがちな展開を、
ことごとく潰して行こうと思って書き始めました。

あるある三角関係からのいざこざをまず初めに。
ありがちな、昔に戻ったかのような司が花沢に攻撃を仕掛けて二人の邪魔をする...←これ。
過去にそのような事があったというところから話は始まるわけだけれど、
つくしちゃんって自己犠牲キャラだから、大体、こういうことがあると、姿を消すよねw
なので、まず、姿は消さない←w 普通に類くんと交際。しかも順調w

鈍感で図太く見えるつくしちゃんにも、とても大きな苦悩と葛藤があって、
それでも、そうなることなんて絶対に理解出来ていた上での類くんへの告白だったわけだから、
そう簡単には消えないし、
そもそも、そのような状態のつくしちゃんに真っ先に気付くのって類くんだと思うから、
そんな消えさせるようなことしないと思うのよね。絶対に。

姿を消しても運命と言う名のもとに二人は再び出会い...みたいなのも王道だけど、
つくしちゃんの告白を受けた類くんが、つくしちゃんに姿を消されるなんて、
まさか、そんな間抜けな男では無い。と言うのが私の本音である。

そして、二人の遠距離恋愛に不安の色を出す女キャラの登場←ルーシー
恋愛ストーリーあるあるの、スパイス的な当て馬キャラよね。
無論、類くんのことを好きになって、狙いに行くのだけれど、
ガツガツした肉食女子とか、策士女子とかだと、ありがち過ぎるので、それはやめておきました。
それに以前にも書いたけれど、スパイシーキャラを掘り下げたところで、
本編には何ら影響は無いわけなので、いつものようにサクッとサラッと。

それから、身分違いの恋にありがちな両親の反対とかね、
この辺は、二人の不安を煽っていくはずの女キャラ(ルーシー)と一緒に、
恋愛小説好きなお母さんにより、目ざとく芽は摘んでいくスタイルで。

まあ、彼女もね、初恋だったのだろうけれど、相手にされないどころか、
「勘違い」で片付けられて、不憫と言えば不憫。

でも、勘違いだと思うのよね。

だって、類くんはつくしちゃん以外には興味の欠片も無いと言う自覚があるから、
優しさや気遣いなど皆無なのに、好きだと言ってくる女性なんて、
「俺の何を見てるんだ?」って、話よ。
外見とか社会的地位とか財産ぐらいなもんでしょ。って。
だから、つくしちゃん以外の女性が自分に寄せる好意は全て勘違いだと思っているってこと。

中盤以降は、これも、ありがちな会社や類くんに何か問題が起こる系もチラリと入れてみた。
会社に大きな損害が~とか、ハメられた~とか、あるあるよね。
これが原因で想い合う二人が引き裂かれる展開。
無論、この手の展開も私は嫌いでは無いのよ。だって王道だからね。
でも、今回はそこをスッとかわしていくノリなので、
恋愛あるあると同様にこう言うありがちな要素はとりあえず、ぶっこんで、
でも、そんな大騒ぎするような事など現実には起こらないよって言う感じで。

大企業がそんな数人の誰かの思惑で揺るぐなんて、まず普通はありえないもんね。

何となく頭の中で、こんな感じで↑......っていうのはあって、書き始めたのは1年以上前。
しかし、序盤以降はうまく書けなくて放置。
今回、重い腰を上げて何とか捻り出して完結まで持っていきました。

あ、もう一つ。王道の「ヒロインが攫われる」展開ね。
これはさすがに入れなかったw

消える系は私の萌え要素に無いと以前もどこかで書いたように、
多分今後もありません。



あっ、滋さんね。
うん。司の子供を産む割には登場は回想のみw

類くんのセリフにもあったけれど、
司と滋が何がどうなってそうなったかなんて、どうでも良いのよ。
だって、滋さんが謝罪すれば、つくしちゃんは絶対に必ず許すんだし、
そんなシーンいる? 分かり切ってるあるあるなのに...と、思いましてなw

本当はこのお話、桜子もいたんだよね。
でも、ほら、登場人物多くするとその背景とか色々書かなければならなくなって、
途中で面倒になってきちゃってね...中盤まで書き上げたあたりで桜子シーン全カットw

総二郎とあきらの出番も少なくて、後半に凝縮されちゃっているから、
ちょっと物足りなさもあるかもしれないけれど、
この二人だから騒がずに待っていられたんだと思うのよね。


そして、今回のお話での重要登場人物としては、やはり、類の母親よね。
彼女がいなければ成立しないお話。
お母さんのセリフで、とにかく恋愛を語るw

恋愛小説好きってところから、お母さんがちょいちょい美味しいところを持っていくの。
あるあるを事前に防いだり、時には覆してみたり、類くんとつくしちゃんの恋を後押ししてみたり。

お話の中でつくしちゃんが言っていた通り、やっぱり、誰かに惚気ってわけじゃないけれど、
自分の恋愛模様を話してみたかったんじゃないかなあ...と、そんな風に思って。
何年もひっそりこっそり遠距離恋愛だもん。そりゃあね。

で、初めて出来たその話し相手が婚約者の母なわけたけれども......
これはさ、やっぱ、つくしちゃんの憧れの女性の変遷。これ。これよ。
いつまでも静ではダメだと思うの。
だから、ここで、ぐるんと変わるの。

最初に世界がひっくり返ったのは類くんとつくしちゃんで、
最後には司の世界がひっくり返っちゃう......って......
そもそも類つくな時点でひっくり返った世界のお話だからね、まあ、そーゆーこと。



久々の更新&連載でしたけれど、拍手やコメントを残して頂いた皆様、
ありがとうございました。













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category: 恋愛小説

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恋愛小説 21 

Chapter : 21





月一発行の社報。
今月のメインは道明寺司の披露宴に出席した社長一家。

掲載された写真は一枚。

良い写真だと言う田村は、
「社長はこの写真をデスクに飾っておられましたよ。 専務もどうですか?」と、
引き伸ばしましょうか?なんて、桐ケ谷にフォトフレームをオーダーするように指示している。

久々に公の場に姿を現した母...社長夫人の微笑みは話題の一つ。
しかも、その隣には俺の妻である専務婦人(新婚)がいて、最高の笑顔を見せているのだ。

「社長のこんな穏やかな表情、社内が騒然ですよ」と、
私も驚きです。と、初めて見ました。とは桐ケ谷は言う。

......母とつくしの二人を見つめる父の表情は穏やかで、俺だって驚いた。

「極めつけは専務のこの微笑みですね。破壊力抜群だと別の意味で社内が騒然です」と、
そう続ける桐ケ谷は、くるりと俺に向き直って、
「この所の専務の女性社員からの人気はいまだかつてない勢いで伸びております」なんて、
なにそのどーでもいい情報。





***





ピコン♪ピコン♪と、鳴り止まない通知音につくしが携帯電話の電源を落として早数日。
隠し通せる訳が無かったことが白日の下に晒されて、
もうどうしようもないのにつくしは現実逃避をしている。
つくしのことは、潔くて度胸もある女性だと思っていたから、この状態は予想外。

確かに、時が経てば誰も何も言ってこなくなるかもしれないけれど、
人々の記憶から消去される訳ではないし、
色々と事情もあった小さな嘘なのだから、軽く「ごめんね」って、
そう言えば済むことだと思うのに、つくしは耳を塞いでいるから参る。

「こんな風に無視してる方が感じ悪いと思うけど?」と、
携帯を解約して新しいものに買い替えたいと相談してきたつくしを見つめる。

別に新しい電話ぐらい幾つでも買ってあげるけれど、
このままスルーして疎遠になるのは花沢の専務婦人としてもどうかと思うよ?と、
ジロリと見やれば、大きく肩を落として、「だって......」と、
モジモジしちゃって、もう、なんなの、こんな可愛らしさ、俺、知らなかった。

「いいよ。 携帯解約しようね」

思わず抱きしめて頭を撫でてしまう俺は、どうにもこうにも妻に弱いのだ。





***





執務室に向かう前に寄り道。
経営企画部に足を踏み入れるのは初めて。

慌てて近寄ってきた部長っぽいおじさん3人ぐらいに、
田村が「突然すみません」と、話し始める。

つまり、俺の妻が携帯電話を事情により破損させてしまい、
新しく買い替えたものの、皆さんにご挨拶も出来なかったと......まあ、そんな感じで。

つくしとSNSでやり取りしていた仲良しメンバーを呼び出して、
「私の意向で妻には交際を秘密にさせていました」と、殊勝な態度で頭を下げれば、
「全く気にしておりません」と、「それはそうです!」とか、
口々に言って来たかと思えば逆にペコペコされて困る。

「こちらが妻の新しい連絡先になります」と、「これからも仲良くしてください」と、
つくしが言っていた「類様の笑顔を見たものは幸せになれる」と言う、
バカバカしい話の通りに、にこりと微笑んでおく。

別に笑いたくも無いのに笑うとか、所謂、愛想笑い的な営業スマイル的なことは、
苦手と言うより、今までの俺には難しかったのだけど、
妻に弱い俺は、今まで出来なかったのが不思議なほど、さっくりと、にっこり。

「類様ファンがまた増殖ですね」と、執務室に戻る途中に田村が可笑しそうに笑うから、
「反花沢類勢力よりマシだろ」と言えば、声を出して笑うから失礼な奴だと思う。





***





「類様を至近距離で見られて死ぬかと思ったって」
「......」
「で、類様の微笑みで死んだって...!...アハハ!」
「......」

少し前まで自分が死にそうな...死んだように目で電源を落とした携帯電話を見つめていたのに、
愉快そうに笑いながら、「今度、みんなで会うことにしたよ~」なんて。

「プライベートの類様情報、みんな楽しみにしてるって」
「......え?」

「いいでしょ?」
「や、ダメだろ。 何言ってんの?」

いつまでも類様ファンのふりなんてしなくても良いし、
そもそもそんなファンとか知らないんだけど。
何がどうなって、夫のプライベート情報を夫の会社の社員集めて話す必要があるのか。
「ダメだよ」と、注意すれば、途端に不貞腐れて、大きくため息。

「類様のけち」
「......」






















花沢邸の敷地内で迷うこともほぼ無くなってきた頃、
あたしは西門さんの元へお茶のお稽古に行き始めたり、
花沢物産専務婦人としての縦や横の繋がりやら何やらを学び始めた。

唯一の悩みの種であった、牧野つくしが花沢類様と結婚をした事実、
そしてそれまでのあたしの花沢物産での類様ファンとして過ごした日々の振る舞いについても、
あたしが現実を見ようとせずに引きこもっている内に、サラリと類が解決してくれて、
今では元同僚達から社内での類様情報を流してもらっている。





***





「まるで恋人の帰りを待ってるみたいだな」と、類の不満気な声に、
カレンダーを見つめていたあたしは振り向く。

パリに戻っている類の両親が、そろそろ一時帰国をするのだ。

「だって、あたしが唯一、コイバナ出来る相手なんだもん」

ずっと、誰にも話せなかった。
別に惚気たかった訳じゃないし、ガールズトークに憧れていた訳でも無かったけれど、
実際、自分の恋人...今や夫との思い出や、些細な日常の出来事を話してみたら、
とても幸せで嬉しい気分になって、ああ、あたしも、こんな風に普通に誰かに、
この恋を知って貰いたかったんだなって......。

その相手が当の恋の相手...夫の母親と言うのが、ちょっと、どうなのかとも思うけれど、
お母さんはとても聞き上手だし、
ふとくれる言葉の一つ一つがとても素敵だし......って、あれ.........。

「類はお母さん似かもね」
「引きこもりで友達もいないところとか?」
「え? 類、友達いるでしょ」

ザ・エリートな幼馴染が3人も。

「それにお母さんだって引きこもりじゃないよ」

今回の帰国だってスケジュールがびっしりなのだ。
お芝居にピアノやヴァイオリン、オーケストラ、絵画も観に行く予定なのだ。

「忙しいんだから」と、そう、類に言えば、
何もあたしまで一緒になって出かける事は無いと言うけれど、
あたしが誘ったものとお母さんに誘われたものがちょうど半分づつなのだ。

それまで興味の対象に無かった世界も、今はとても関心を持てるようになったのは、
類やお母さんがあたしを色々なところへ連れ出してくれたから。

「恋人の帰りを待っていた時のあたしはこんなもんじゃなかったよ?」
「......」

揶揄うつもりも無かったけれど、そんな風に言って類を見たら、
類が驚いた時によくする目をパチクリさせてフリーズ。

「でも、毎日、画面越しにでも類に会えて他愛もないお喋りが出来て、
 本当にあたし、あの頃も幸せだったよ」

毎日、嬉しくて、その嬉しいと思える気持ちが温かかった。

「空港でね、あたし泣いたでしょ?」
「うん」

「多分、あの日があたしの恋の始まりでラストチャンスだったの」

首を傾げる類に、
あの日、類が「じゃあ...」と、いつもと何も変わらない雰囲気で、くるりと背を向けた瞬間、
これまでの類と過ごした1分1秒が物凄い速さで、
けれど、記憶の一つ一つが完璧に流れ込むように、
あたしの目の前だけで再生されて、気が付いたら、「行かないで」と「待って」と、
声にならない気持ちが噴出して泣いていた。

一瞬にして自覚した恋は、
あの瞬間に気付かなければもう二度と思うことさえも許されなかったのだろうと思う。

「でも、あたしは、そこまでだった」

何も言葉にできず、ただ、泣いていた。
泣くしかなかった。
それ以外、どうやって、この自覚してしまった恋を流せば良いのか分からなかった。

「類が戻って来てくれて、それで、あたしは恋を始めることが出来たの」
「......つくしが泣いたからだよ」

何言ってんの?と、類は少し笑って、あたしの後頭部に手のひらを当てて引き寄せる。

「牧野つくしが泣く時って、俺の出番だったじゃん」

せっかくの自分のターンなのに、そのまま置いてきてしまって、
飛行機の中でずーっと後悔をしていたと、あんな後悔は二度としたくないのだと言う。

泣きたい時だけこの手に縋って、泣く時だけこの胸に寄り掛かっていた。
悲しい時や寂しい時、辛くて苦しくて、心が痛い時、切なくてやるせなくて、やりきれない時......
あたしの涙は、そんな時にばかり溢れて、この人の前でだけ零れ落ちていた。

そうして、流れた涙が乾く頃には、そっと背中を押されていて、
気が付いたら、あたしは夢中だった恋の真ん中で笑っていた。

「今は、類の出番しかないよ」

類が好きだと泣いたあの日、あたしの世界だってひっくり返ったのだ。
涙の意味が変わったのだから。

「俺が好きだって、笑っていて」と、抱きしめられる。

その胸に押し当てられたあたしの頬と、抱きしめる腕が思いの外に強くて、
何とか目線を上げようとするあたしの耳元に吐息がかかる。

「もう、どんな場面でも俺の隣にいればいいよ」

いつどの場面を切り取っても眩しさに目を細めるような、そんな思い出じゃなかった。
夢中だった恋よりも、ため込んでいた涙は、それ以外は上の空のような恋だった。

「どんな場面でも笑顔でいさせてくれるんでしょう?」

「うん」

短い返事をするだけの類の吐息が優しくて、
「恋愛小説だと、ここがラストシーンかな」と、先日、相応しいと見つめた場面を思い直す。

「だったら......」と、類の腕が伸びて、その胸からあたしは顔を上げる。


「愛してるよ」


その、とても穏やかな声音と、微笑みと、
不意に落ちてきたキスに幕が下りるように、あたしは目を閉じた。










Fin.























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恋愛小説 20 

Chapter : 20





エステで全身くまなくつるつるもみもみされて、
軽やかで爽やかな気分でエレベーターへと向かうと、
ホールの柱を背に腕を組んで通り過ぎる全ての人を睨みつけているような男と目が合う。

「おめでとうございます」

あたしの前まで来ると、真っ直ぐに告げてくるのは、
その祝辞を今夜散々言われたであろう披露宴の主役。

「何してんの?」と、思わずあたしの口から出た言葉も仕方あるまい。
披露宴当日の夜に一人でフラフラとしている新郎なんて聞いた事が無い。

「お前と類の部屋で集まるって言うから来たんだけど」
「え?」

部屋どこだ?と、さっさと行くぞと、ズンズンと歩いて、開いたエレベーターへと乗る。
道明寺のオーラと言うか、目つきとか姿勢とか仕草とか、全てが圧倒的で、
他の誰もそのエレベーターに乗ろうとしないのが何だか少し笑えてくる。

「滋、喜んでたわ」

エレベーターの扉が閉まると、あたしに背を向けたまま道明寺は話し出す。

ずっと後ろめたさのような罪悪感のような負い目のような何かが滋さんの中にあって、
その引っ掛かりがずっと厄介だったと言う。

「どうせいつか誰かと結婚させられるなら、滋でいいか......」と、そこまで言ってから、
「滋がマシだって、それだけだった」と、言い直す。

余りな物言いに少々ムッとして口を開きかけるあたしをチラリと見下ろして、
「お前じゃなきゃ意味が無いって思ってた」と、溜息を一つ。

花沢への圧も、例えばそれであたしと類を無理矢理に別れさせたとしても、
あたしが自分の元へ戻ってこない事なんて百も承知の上での事だったと......。

「どうしようもなかった」

その大きな背中を見つめながら、ああ、これも恋だったのだと思う。
どうしようもないほどの感情は知っている。

「滋に子供が出来たって聞いて、ひっくり返ったわ」

エレベーターが止まって、扉が開くと、道明寺は少しだけ振り向いて、そう笑う。
そして、「ひっくり返ったって、あれだぞ。 体がじゃねぇーぞ」と、あたしに向く。

「......じゃあ何が?」
「なんだろうな!?」

ニヤリと笑ったままの道明寺は、それまでは滋さんの事は結婚相手として問題の無い、
自分にとっては、もうこれ以上はいないぐらいの女だと思っていたと言う。
それは、自分に媚びてもいなければ、言いたい事を言ってくるところが良かったと。
多少暴力的で面倒な女だけど、一緒にいて飽きなかったとか。

この時点で相当に惚れている感が伝わって来るのに、
道明寺はそれだけで好きとかではなかったなんて言う。

「滋と生まれてくる子は、俺が守るものだって、急にひっくり返った」

犠牲にするものばかりで、何かを守ることなんて、あたしとの別れ以来考えたことも無くて、
この先もそうなのだろうと思っていたのに、急にひっくり返ったのだと言う。

「好きとか愛してるとか知らんけどな。
 俺は滋と生まれてくる子供の事は全力で守っていくと決めている」

自分なんかが守らなくても十分に滋さんは強く賢い女だと思っていたのにな...と、
とても穏やかな表情をするから、それは好きとか愛してるとか幸せと言うものだよと思う。

世界がひっくり返る感覚は知っているのだ。

「道明寺は滋さんのヒーローなんだね」
「は?」

眉根を寄せる怪訝な表情も、幼さが削ぎ落とされた感。

「滋はお前に祝福されて、うるせーぐらい喜んではしゃいでた」

滋さんへの祝福は道明寺への祝福でもあるのに、
どこかちょっと他人事っぽい道明寺に少々呆れのような驚きのような気持ちがある。
こんな風に彼が誰かの気持ちに寄り添って笑うなんて、もう何年も想像したことも無かった。


「だから、俺はお前と類の結婚を祝福する」


想像も想定もしていなかった、
思いもよらないその一言に、はじけたように涙が落ちて、泣くほど嬉しいと思う。


「おめでとうございます」


道明寺の声が、もう一度、響く。
だから、あたしも、もう一度、伝えるの。


「おめでとうございます」


それは涙声と言うには、少し上擦ってしまって、
正面の道明寺が笑うから、あたしも笑ったのだ。























「「「おめでとう」」」


類の幼馴染3人にシャンパンを掲げられて、照れるあたしと、
「や、今夜は司の披露宴だろ」と、困惑気味の類。

その披露宴の主役であった道明寺は、妊婦の新妻はお疲れの様子だから置いてきたのだと、
今夜はどこへ行っても写真を撮られそうだから、ここにいるのが一番安全だなんて言っている。

美作さんと西門さんは、道明寺には入籍した時にも先程の披露宴でも祝辞を述べているけれど、
内密にコソコソと入籍して挙式も済ませたあたしと類には言う暇も無かったからと、
今夜はお祝いをするつもりで来たのだと笑う。

「披露宴ぐらいしたらどうだ?」と、美作さんと西門さんが類に話を振ると、
「ごちゃごちゃくだらねぇせけんたい気にしてんのかよ?」と、道明寺がギロリと類を睨む。
速攻で、「「「せけんていな」」」と、美作さんと西門さんと類に同時に言い直されて、
いちいち細かいことをうるせーなと怒る。

多少なりとも自分のせいであたしと類が披露宴を控えているのを気にしている様子である道明寺に、
だから、違う、そうでは無いのだと思う。

「あたしも類も披露宴とか派手なの好きじゃないの」

「派手にしなきゃ良いだろ」と、美作さんも西門さんも言うけれど、
こんな風に守られて、祝福をされて、好きな人のお嫁さんになれたなんて、
それだけで感極まっているのに......

......

......あれ?

ふと、思う。
披露宴なんてしてしまったら、あたし、会社にバレちゃんじゃない?と。
もう退職済みとはいえ、例の件、まだ何も解決はしていないのだ。

「披露宴なんてしたらバレちゃうからムリムリ」と、慌ててあたしが言うと、
類以外の3人が怪訝な表情をするから、
呆れ顔の類が、花沢物産内であたしが類様ファンとして日々過ごしていた事実を話してしまう。

「お前、あほぅだな」
知ってたけど...と、西門さんがまるであたしのことを不憫な子を見るような目つきで見て、
「同情するよ」と、美作さんが類の肩に手をやる。

「くだらねぇー」と、道明寺は興味の欠片も無さそうだけど、
「でも、お前らも今日は写真ぐらい撮られただろ?」と、あたしと類を交互に見る。

「まあね」と、類は肩を竦めて、美作さんと西門さんがクスクスと笑っている。

「え? あたしと類が?」
「うん。 船に乗る前も、船上でも撮られたよね」
「...え? あたしの顔も?」
「当然、撮れているだろうね」

右端の口角を上げた類は、きっと、知っていたのであろう。

「良く撮れているといいな」と、美作さんがあたしに微笑む。
「きっと、もうネットには出ていると思うぜ」と、西門さんは愉快そう。

この際だから、「祝福してもらったら良いじゃん」と、
蒼褪めているあたしの頬をつまんで類が笑う。




***





「俺との事で何か言ってくる奴がいたら言えよ」と、帰り際の道明寺の一言に、
「大丈夫。 あたしのヒーローは類だから」と、
「道明寺は滋さんのヒーローでしょ」と、もう、あたしのことなんて気にしないでと言えば、
やや不服そうに眉を寄せるから笑ってしまう。



道明寺が気にすることも分からない訳ではない。
現に今夜の道明寺と滋さんの披露宴会場で、あたしもそれなりに注目を浴びたのだ。
道明寺と花沢の件は、まだ数年前の出来事だし、あたしについて色々と言う人はいるわけ。
解っていたことだし覚悟はしていたけれど、
実際、悪い意味での視線を浴びると、思わず縮こまってしまった。

でも、そんな状態のあたしに、ふと振り向いた類のお母さんが真顔で、
「ヒロインがパーティー会場で嫌味を言われたり意地悪をされるのってあるあるよね」なんて。

びっくりしちゃって、思わず、
「あたしはヒロインって感じじゃないです」と、そんなどうでも良い返事をしたら、
「つくしさんはヒロインよ」と。

「そうでなければ、私の息子がヒーローになれないじゃない」

そう、お母さんが微笑むからあたしの頬も緩んで、
「何がヒーローだよ」と、呆れたように呟く類の口元にも笑みが浮かんだ。

いつからか、ずっと、あたしにはヒーローがいて、
いつだってあたしの味方で、どんな時も守ってくれていた。

自分は主役のタイプじゃないと小さく笑っていた。
控え目で大人しくて、のんびりしていたけれど、彼こそがあたしのヒーローだった。

あたしと類の恋は、恋愛小説と呼ぶには、未成熟だったかもしれないけれど、
類のヒーローぶりだけは、数多の恋愛小説のヒーローを凌駕する自信がある。



「滋さんによろしくね」
「おう」

ありがとうもごめんねも似合わない。
ただ、「またね」と、手を振る。


「類、またな」

「ん」


そう、ふと笑った道明寺といつものように短く応えた類が、余りにも自然だったから、
これが恋愛小説ならば、ここがラストシーンに相応しいと思った。










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