Whatever

花より男子 二次創作小説 CP 類×つくし

 

ごあいさつ 




お越しいただき、ありがとうございます。

当blogは、「花より男子」の二次小説blogです。
カップリングは 『 類×つくし 』 オンリーです。
その他のCP予定は今のところ全くありません。

原作者様および出版社様等とは一切関係ありません。
原作主義の方、原作のイメージを壊したくない方は、
決してお読みにならないようお願い致します。

なお、全ての閲覧は自己責任でお願いします。



当blogのタイトル、URL、作品の一部であったとしても、
無断転載は禁止です。










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category: ごあいさつ

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◆短編

・プロポーズ ・以心伝心 ・ずっと先 ・flutter ・marriage ・恋愛の法則(前) (後) 
・乙女のはにかみ ・離陸態勢 ・リラの咲く頃 ・meet a deadline ・ラブレター 
・きっかけSide:Rui(2012桃の節句) ・ウソつき(前)(後) ・free spirit ・泣き虫 
・予定調和 ・南風 ・Love is giving ・近距離恋愛 ・below the horizon 
・heartbreak law (ver.Rui) ・heartbreak law (ver.Tsukushi)  ・初恋 ・ラストステップ 
・Cheap Love ・仲良し ・No End of Love ・Dreamscape  ・Snowscape  ・約束
・Overcast Kiss ・恋愛管理 ・Songbird ・Once in a Lifetime (前) (中) (後)
・Starting tomorrow. (2019.3.29)  ・day after tomorrow ・パスポート
・はじまり ・いじわる ・ファーストステップ


イベント(短編)
・降っても降らなくても(2011七夕) ・類のプレゼント (2011Halloween) 
・by and by前 (2012WD) ・甘くてアマイ(2013V.D.) (前)(後)オマケ ・infinity (2013RuiBD)


※2011クリスマス企画
・告白の行方 (前) (後)  ・すれ違いの行方 (前) (後)


二人暮らしシリーズ(完)
・二人暮らし   ・GAME  ・オオカミ青年  ・冷たいロマンチック(2011つくしB.D)
・ワガママ(2012類B.D)
二人暮らし番外
・because you are very special to me. (2012VD)


You complete me. シリーズ(完)
・You complete me. (2019VD)・You complete me. (2019WD) 
 → ・To me, you are perfect.1 2・You make my life complete.
<番外編> スカイ・ロック・ゲート 1 2 3 4


わたしの旦那様シリーズ (それそれに独立した短編。 続きものではありません)
・Good Morning  ・ストロベリーフィールド  ・わたしのおしごと  ・秘密
・おめかし  ・なみだのあと(2012つくしBD)  ・お買いもの ・定期メンテナンス


・花沢類のアルバイト 1 2...


・first experience 1 2 3 4 (完)


・僕らの恋 1 2 3 (終)





◆中編

・シアワセな日々 1 2 3 (終)
 <番外編> ・シアワセな日々 : ahead of that  
    ・snow drop 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)
・シアワセな日々 : つくしの反乱 1 2 3 4 5 6 7 8 (終)
・シアワセな日々Ⅱ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 (終)
・シアワセな日々Ⅱ : 逆襲の類 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (完)


・つくしの長い一日 1 2 3 4 5 6 (完)


※1→2→3→4→a clear day→5→a rainy day→6→逆光→7→tea break→8→閃光→9
・sugar 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (完)
 <番外編> ・a clear day ・a rainy day ・逆光  ・tea break ・閃光 (前) (後)
 <特別編> ・つくちゃんと一緒  ・お願いごと  ・ごはんだよ
       ・Happy Holidays(前)(後)(2012Xmas) ・sugar baby (2019桃の節句) ・寝顔

sugar番外シリーズ (中編のsugar番外にリンクした短編)
・On the sun in the sky ・水色の傘 ・横顔 ・落書き ・コイビト ・wrong guess


・The Best Lasts Forever 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)


・天然自然 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15.1 15.2 16 (完)
 <番外編> ・定期便  ・年始のあいさつ  ・Flowers for…  ・affection 
      ・年始の挨拶(2013)


ポップシリーズ
・ポップチューン  ・ミディアムポップ  ・ポップコンフェクション  ・ポップロック
・ポップビート  ・テクノポップ  ・ポップナンバー (完)
(ポップシリーズ続編)
・ポップスター 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (完)


・ダブルスチール 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 (完)


・抹茶みるく 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)


※不定期連載
・泰然自若 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ......


・forget-me-not 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (完)


・Higher than the sun 1 2 3 4 5 6 (完)


・永遠と一日 Rui Akira Tsukasa Sojiro Tsukushi永遠の手 (完)


・天高く恋燃ゆる秋 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 12.5R 13 (完)

   <番外編>  秋深き 隣は恋を する人ぞ



◆長編

・and evening 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
        21 22 23 24 25 26 (終)
       ・bright golden yellow  ・ultramarine (完)
   
  <番外編> 観覧車



・Viva La Vida 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <特別編> ・This love is two dollars. 1 2 3 4 5 6 7 (完)



・A solar fragment. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 (完)

  <特別編> ・ソメイヨシノ(2012類B.D) 1 2 3 (完)



・little by little 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <aftereffect> ・うたた寝 (2019RuiBD)



・君の恋人 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)


・First crush 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 (完)

  <Extra Edition> First priority 1 2 3 (完)
          (One Big) First Project 1 2 3(完)



◇コラボ
 (類つくサイトマスターさまとのコラボレーション作品)

・Morning Glory 1 2 3 4 5 5.5 6 7 (完)  ・朝顔の花永遠

・木枯らしと陽だまり 1 2 3 4 5 6 7 8 (完)
 <続編> ※ so単独執筆
  ・そよ風と水たまり 1 2 3 (完)



■ final note












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thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

更新について(11/19) 




こんばんは。
いつも、ご訪問ありがとうございます。

またまた、連載的なものが一つも仕上がっておりません。
短編もゼロ0です。

泰然自若だけ2話程度書いていたのでUPしました。

「泰然自若」 act:9
とうとう、カチョーがつくしさんに告白回。
全くクローズアップしていないですけど、重要よね。
二人にちょっかい出すモブってw
つくしちゃんは至って常識的(?)にお断りをし、全く何とも無傷だけれど、
類くんは傷をおった感じw
かなり初期の頃からカチョーに対して怪しんでいたからね。
しかし!
このカチョーの告白なんて、まさに、どーでもいー感じの、つくしさんの衝撃の言動。
自ら動き出す女、牧野つくし。
吉と出るか凶と出るか...ってところですね。


「泰然自若」 act:10
うかれまくって、つくしちゃんの退職について、しゃしゃり出たい類くんの回。
(うまく言いくるめられていた)秘密のオフィスラブにも、ちょっと前から飽きていたしね、この男。
秘書の目を盗んで相変わらず社内をチョロチョロ。
これでも副社長ですからね。
つくしちゃんに養ってと頼りにされて、俄然やる気出てるんだと思う。
そして養う気マンマン。
一刻も早く、養いたい。
まあ、既に養ってるのだろうけれどね。
社内にもバレてしまい、秘密のオフィスラブは終了。
そろそろこのお話も終りが見えてきましたね......。



ってことで......
何も書き上がっていないので、次回まで気長にお待ち頂ければ有り難いです。



それから......ここへ訪れて読んで頂いているのならと、まさかと思い、
特に言及していなかったのですが、
ここは「Whatever」という、類つくを妄想している私「so」のblogですのよ。
他の誰でもありませんのよ。

いや...ね...こんなこと、わざわざ書くのもどうかと思うし、分かっているのだけれど、
何か、ちょっとした勘違いをされている方もいるようですので、
申し上げておきますと、
ここ以外のblog無いです。
私は「so」です(←どうかと思ったけど、一応w)

「so」というHNも変えたことはございませんのよ。
ちなみに「えすおう」ですのよ(←数年前にも一度書いたら、とても驚かれたけれどw)

パスワードのところで、「以前のblog入り口...」と、あるのは、
以前はblog自体にパスワードを掛けておりまして、
その時のパスワードと同じ、変更をしていないってことです。
わかりずらかったですね。すみません(_ _)





冬が来ますね。
保湿しっかりしていきましょー!

それでは、次回のお話まで、少しお待ち下さいー。











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category: お知らせ

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泰然自若 10 






「なんか引き止められちゃってね......」

担当している仕事が終わるまでは責任を持って...的な、
牧野がいないと困る、的な、
説得されたみたいで、もう一度よく考えて...とかなんとか......。

だから、俺が言うって言ったのに。
頑固牧野のくせに、こんなところは押しに弱い。

「だから、すぐすぐって訳にはいかないから、仕事に目途がついたところで......」

自分の仕事に責任を持つ...そこは納得が出来るからとなんとか。
あっさり、丸め込まれちゃって。

「課長は俺の告白のせいか?って...気にしてたから、そうじゃないとは言ったんだけど......」

「じゃあ、なんて言ったの?」
「一身上の都合?」
「......」

そこは彼氏に養ってもらうことにしたからって言えよ。
まったく。

「明日、俺が言う」
「やめて。 類には関係ないし」

「......関係ない?」
ジロリと牧野を見れば、ハッとした次の瞬間にはあたふたして、
「あっ、いやっ、ある! あるます!」とか、ヘンだし。

夕食のテーブル。
箸が進まない俺の前で、未だ「あるよね。うんうん、あるある!」とか。

「俺が言う」
「やめて。 そもそも何て言うのよ?」

「お前に告白されてメーワクしてる」
「っな! だっ、だめだよ!」

「俺がメーワクしてる。 だから、辞めてもらうことにしたって言う」
「......」

一番、スマート。
これ以上無い退職理由。

絶対やめて!と、うるさい牧野をもう一度ジロリと見やれば、
「あたしが、ちゃんと話すから」と、「お願いだから、類は見守っていて」と。

「ね? 類に見守られていると思うと、あたし力が湧いてくるの!」
「力なんて湧かなくていいよ」

「...ちょっ、ちょっと、間違えちゃった!
 類に見守られていると、何でもできそうな気がしてくるって言うか!」

「何にも出来なくて良いよ。 俺がいるからね」
「......」






















そろそろ定時。
執務室をサッと出る。
スッとエレベーターへ乗り込む。

ブースの前でセキュリティーカードを翳す。
ピッとして開いた扉から中へ入る。

一瞬、シン...とする室内。

席に牧野の姿はない。
壁のホワイトボードに「牧野」の、文字はない。

ぐるりと見渡す。
カチョーの姿も見えない。

「副社長、どうされました!?」
駆け寄ってきた男は無視。
「お一人ですか!?」とか、俺が二人に見えてんなら、お前、カウンセリング受けろよと思う。

ミーティングルームに足が向かう。

「あっ、あの! そちらでは今専務と部長が谷田部とですね...!」

ほっぺた専務?
カチョーと打ち合わせ?


牧野もいる。


空気で分かる。
空気が俺にそう告げている。





「君がいないと困るんだよ」
「せっかくここまで二人三脚でやって来たじゃないか」

「せめて春までは続けられないか?」
「この事業が成功すれば、今の気持ちもきっと変わると思うぞ」

完全に引き止められている。
しかも3人がかりで。

取締役まで出てきたら、牧野が断れないじゃないか。
パワハラじゃない?

一歩、踏み出せば、ちぢこまっている牧野の背中が見える。

「...っ! は、はな...! 副社長!」

ほっぺた専務のほっぺたは今日もだらんとしていて、
そう言えば、こんな奴いたな...と、思い出す部長と言う男は落ち着きなく俺を見てあたふた。

「何かございましたか?」
「牧野、辞めさせてあげて」

「「「は?」」」

振り向いた格好のまま俺を見て、途端に全てを諦めたみたいな表情になった牧野は、
俯いたまま微動だにしない。

「もう十分だろ?」と、言えば、
訳が分からないと言った風なほっぺたが部長をジロリ。

「いや...あの...?」
更に困惑した部長がしどろもどろ。

「副社長、牧野の退職について何か...」
「関係あるよ」

カチョーの続きを遮る。

「牧野は俺が養って行く事にしたんだ」





***





「ただいまー」
「......おかえり」

明らかに肩を落とした牧野。
俺との交際が発覚して、こんなにも落ち込むなんて失礼じゃない?

話し掛けてもキスをしても、くっついてみても、
冴えない顔色のまま、適当にあしらわれて、着替えも楽しくない。

つまんない。

「......」

全然、ご機嫌取りもしてくれない。

「俺の何がそんなにイヤなの?」
「イヤとかじゃないよ」

不貞腐れた表情で、ボソッと呟く。
むかむかしてくる。

「ひどくない? 俺、今までずっーと牧野に尽くしてきたのにさ!」

ま、別に頼まれたわけでも何でもなくて、俺が勝手にそうしたくてしてたんだけど、
それでも酷くない?

学生の頃からずっとだよ?
牧野の嫌がる事はどんなに些細な事でもしてこなかったし、
常に寄り添って、泣きたい時は胸を貸し、そっと引き寄せて、
一人で飛び出して行けば迎えに行って、抱き寄せて、
司に会いたいと呟けば会えるように紛争して......。


予想外みたいな顔で固まってる牧野をチラリ。
フンッと顔を背ければ、急に牧野のそわそわとした気配。

ストレス解消の遊びにも付き合って、海外出張土産には、牧野の好きなスイーツとか買ってさ。
暑い日も散歩に出掛けて、雨の日に動物園に行って、寒い日にアイス買いにコンビニ行ってさ。

めちゃくちゃ尽くしてきた。


「俺ぐらいだよ? 分かってる?」
「......えっと」

「牧野と仲良く付き合っていけるの、俺しかいないよ?」

「あっ! うんっ、そう!
 類にはいっーぱいお世話になっちゃっててね、あたし、類がいないと死んじゃうもんね!」

俺がいるから生きてこられたとか、俺に出会えて生まれてきて良かったとか、
相変わらず大袈裟な牧野がベラベラと喋り始めて、
「はい、靴下脱ごうね!」なんて、ネクタイをグンッと引っ張ってくる。

慌て者なんだよなぁ。


「これからも俺がお世話してあげるって言ってんだよ?」
「う、うん」

「養って欲しいんでしょ?」
「うん......」


全く。
子供なんだよな。

俺がいないと、なーんにも出来ないんだ。

仕事だって、辞められない。


「今日ね、物凄い質問攻めにあっちゃって......」


俺との交際が知られて、それはアッと言う間に社全体に広まったとかで、
時の人みたいになっていて、肩身が狭いとか何とか......。

逆だろ?
副社長の彼女だよ?

肩身が狭いとか、ありえない。

奥ゆかしいんだよな。
こーゆーところも好き。


「秘密のオフィスラブ、終わっちゃったね /// 」


にこりと上目遣いで、可愛いけれど、
「明日から面倒臭そう...」と、呟いた、それ、聞こえてるからな。


「最速で辞めれるようにするから、安心してろ」
「えっ...! 別に、そんな早く...」

「早い方が良いだろ? 肩身狭いんだろ?」

フンッ。

「ああああ...! そーじゃなくってね!
 ほらっ、副社長とお付き合いしてるなんて、大スクープでね!」

は?
スクープ?

何が?

「そんなことよりもさー、俺、今日も頑張ったんだよ?」
「....っ! だよね、だよねっ! あたしの退職の件でも足運んでもらっちゃってね!」

「疲れちゃった」
そう、ぺとりとくっつけば、「お疲れさま」と、ようやく労ってもらえる。

「類、いつも、ありがとう」


そう、笑った顔が、俺は大好きで、
この顔が見たくて、毎日、面倒な会議も商談も、終わらない仕事にも向き合って行けるんだよ。

大袈裟でも何でもなくて、一日が終わりを迎える夜に、
笑ってくれたら、
それだけで、もう、俺のストレスなんて、全てが舞い散って行くんだよ。


「ありがとう」は、聞き飽きたなんてウソだよ。


「退職の手続きは俺に任せて」
「え? 類がするの?」
「田村がするよ」


また...田村さん使って...と、微妙な表情の後にクスクスと笑い出す。


「お風呂、お願いします」と、クスクスしたままの牧野に言えば、
「かしこまりました」なんて、またまた笑顔を見せてくるから、俺の頬も口元も目元も緩む。


頑張ってるご褒美にキスを強請って、
今夜もバスタイムのあとの夕食とお喋りタイムが待っている。

こんなんで良いんだよ。

毎日、繰り返す、こんな日々が。


幸せなんだよ。









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category: 泰然自若

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泰然自若 9 






「ただいま」

返事が無い。
部屋も薄暗い。

今夜は職場の飲み会だと言っていたけど、遅くない?
もう23時過ぎてるんですけど。

玄関で回れ右。

『 はいはーい。 ごめんね。まだ、飲んでて....あっ、はいー。
 今、電話中でー
....あ、もしもし、まだ飲んでてね、終電で帰るからね 』

ざわざわとした喧騒。
酔っ払った牧野のいつもより少し大きな声。

終電?
ダメだろ。

GPS確認。





店の前に着くと、丁度、団体様のお帰り。
牧野とカチョーが並んで出て来て笑顔。

なんだあれ。
付き合ってるみたいじゃん。


『 も、もしもし? ごめんね。 今、お店出たから...えっ? いる!?
 ダメ!出てきたらダメだよ。
 そこにいて...いやっ、移動して! 駅と反対に...角曲がった信号とのところに....
  あっーはーい。 お疲れ様でーす......じゃ...... 』


外からは俺の表情なんて見えないと思うけれど、
牧野はギンッと俺を睨んでいて、早くここから去れ!と言う、牧野の心の声が俺に届く。

つまんない。

不貞腐れながら移動。






バックミラーに移る牧野とカチョー。
だから、なんで並んで歩いてんだよ。

イライラしていたら、なんと、牧野とカチョーは俺の車を通り越す。

クラクションに手が伸びる......と、サッと振り返った牧野の目がギギンッと俺を睨んでいて、
そこを動くな!と言う、牧野の心の声が俺に響く。





***





「ご、ごめんね?」

息を切らした牧野を待ち続けて数十分。
ようやく、カチョーを置いて来たのだと、彼氏が迎えに来ていると言っても、
迎えに来るまで一緒にいてやるとか、女が一人で待ってたら危ないとか言われて、
断るのが大変だったんだ...って、俺、彼氏、既に到着済みなのにさ。

「カチョーも終電あるからさ、何とか...。 でも、類、急に迎えに来たら...」

何さ。
なんなのさ、それ。

「あっ! うんっ、類、ありがとう! わざわざ迎えに来てくれて! 待たせちゃってごめんね?」

フン。

「る、るる類は、ご飯食べたかな?」

「何時に帰ってきたのかな?」

「仕事帰りかな? まだスーツだもんね」

「毎日、遅くまでご苦労様。 お疲れなのに迎えに来てくれるなんて、類は優しいよね!」


フンッ。


「えっと....類、好きだよ」

「......俺も牧野好きだよ」


パアッと牧野の顔が明るくなって、恥かしそうに両頬に両手を当てて。
可愛い。

「あ、あのね、課長もみんなもね、この車すごいねーって見てたから、ヒヤヒヤしちゃった」
「......」

「それで、また、歩いたら同じ車があって、課長が見ようとするから、もう必死で...!」
「......」


カチョーの話ばっかり。
つまんない。


「......! この車、格好いいもんね! 類が欲しかった車だもんね!
 でもっ、やっぱり、一番は、乗ってる類が格好いいんだよね!ねっ!」

「そう?」

「そうだよー! 類は格好良くって、あたしの自慢の彼氏だもん /// 」


自分のことなんて良く分からないし、女性に言い寄られたりしたことも無いから、
俺はそんなにモテないタイプだと思っていたけど、
牧野は俺のこと格好良いとか優しいとか、いつも褒めてくれて、だから俺は男として自信が持てる。


「カチョーよりも?」
「え?」
「俺はカチョーよりも格好いい?」
「そりゃそーだよ! 全然、比較にならないって。
 もう、ぶっちぎりで類の方が格好良いしステキだよ!」


安心するんだ。
牧野に認めてもらえるなら、大袈裟でもなんでも。


「だから、課長には付き合えないし考える余地もありません!って、言ったし...!」


「は?」


あああああ....!と、わかりやすく狼狽え出した牧野に戦慄。






















サッと執務室を出る。
スッとエレベーターへ乗り込む。


昨夜、牧野は課長に(酔った勢いで)告白をされたらしい。
彼氏がいるのは分かってるけど...と、気持ちを伝えて来たらしい。

カチョーの態度からすると、
どう考えても牧野に好意を抱いているのは明らかだと散々言ってきたのに、
そんなことないとか、俺の思い込みだとか、あたしはモテないとか......
俺の言う事をちっとも聞かないでいるから、こんなことになる。

断ったからって良いってものじゃない。


「る、類様!」

ブースの入り口で俺の腕を引っ張る失礼な奴は田村。

「いけませんっ」

子供を叱るような口調と目つきに苛立つ。


「牧野がカチョーに告白されたんだよ」
「...なんと!」

なんと!じゃないよ。
だから、こうして、牧野を迎えに来たのに、田村はぐいぐい俺の背中を押して行く。

「類様、今はダメです。 落ち着いてください」
「落ち着いてる。 牧野は俺の秘書にする」

「その件は、きちんと、お二人でお話し合いになってから...!」

強引な田村にエレベーターへ押し込まれて、執務室に逆戻り。





***





帰宅。

「おかえりー!」
「......」

「あれ? 類、どうしたのかな? 元気ないのかな?」

疲れちゃったかな? 何かあったかな?と、いつもより俺に気を遣っているのが丸わかり。
後ろめたいんだろ。
カチョーのこと。

「......今夜はちょっと類にお話があるよ」
「......なに?」

改まっちゃって、珍しい。
まさか、カチョーの告白を受けるなんて言う、バカなことは無いと思うけれど、
ついつい、緊張してしまう。

着替えながらも考える。
手を洗いながら考える。

ダイニングテーブルには夕食が並べられていて、
それを前に座りながら考える。

「あのね...ちょっと、相談なんだけど......」

なんとなく顔色が良くないような、思い詰めたような牧野の表情に、緊張感が高まる。

「あたしね...仕事辞めようかと思って......ダメかな?」

予想外。
仕事好きと言うか、働き者と言うか、
自分で稼ぐことにある種の幸福さえ感じている牧野の意外な相談に驚き、
一瞬出遅れた感はあったけれど、「いいよ」と、応える。

でも、急にどうしたの?と、聞けば、
「その...類も副社長になって、今までよりも、ずーっと忙しくなるでしょ?」と、
モジモジしながら話し出す。

「それで、その...あたし、仕事辞めてもここにいて良いかな? 類のお世話になっちゃって......」
「いいよ」

そもそも、お世話してるなんて思ってないし、
むしろ、俺がお世話してもらってるんだしと続ければ、
少し頬を赤らめて、これからは俺のお世話に集中したいとか言い出すから、
余りの事に言葉に詰まる。

「あのね、あたしは類にいつも支えてもらってるんだけど、
 これからは、あたしも類を支えて行きたいなって......」

いやいや。
既に十分、支えてもらってるし。

そう、思うけれど、まさかの言動に、ただ、牧野を見つめてしまう。

「......類、あたしを養ってくれる?」

意を決したような真っ直ぐな視線に釘付けになる。
今夜何度目かの予想外な牧野の言葉に、やはり一瞬、硬直するも、
「もちろん」と、応えれば、急に何かが弾けたような感覚。

......あれ?

正面には真っ赤な牧野。
モジモジとしながら、チラリと俺を見つめてくる。

「あたしを...類の...その....」
「待って」

牧野の続きを制する。

これ、もしかして、あれかな?
もしかしなくても、この流れ、そうだよな。


「少し待って」


仕事は今すぐ辞めてもいいし、全く問題ないし、
全部安心してと牧野に強く言い聞かせる。


「その先は、ちょっと待って」


知らず必死になってしまっていたようで、牧野が少したじろいでいるのを感じるけれど、
もう少し待ってと念を押せば、「わかった」と、頷く。





今夜は何だか、眠れる気がしない。

「おやすみ」と、ベッドに入っても、脳が全く休まらない。
否、休んでいる時間なんて無いのだけれど。





「退職届けは明日出す?」
「さすがに、それは早いよー。 でも、明日、課長に言おうと思ってるよ」

「カチョーに?」
「だって、直属の上司だからね」

ダメだろ。

告白された相手と二人きりになるんだろ?
ダメダメ。

「俺が言う」
「は?」

「俺がカチョーに言うから」
「なんで? おかしいって」

必死に俺を止めようとする牧野のうるさい口を塞ぐ。

だって、あれだろ?

あれなんだろ?



ここ数十年で最大のストレスである、カチョーのことも、
この夜を超えて、明日の朝が来たら、
きっと、少し世界が変わっている気がするよ。


「ちょっとだけ待ってね」

「わかったって」


照れたような呆れたような、そんな小さく尖る唇にもう一度キスを落とす。


「おやすみ」
「おやすみ」


明日の朝が来たら、きっと、全ては目まぐるしい気がするよ。
だけど、そんな忙しさなんて、今の俺には豆粒を指先で潰す程度のことだよ。


全てのストレスが吹き飛んだみたいな夜に、
明日が待ち遠しいよ。









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