Whatever

花より男子 二次創作小説 CP 類×つくし

 

天高く恋燃ゆる秋 12 

Chapter : 12





玄関から出てきた牧野に陽の光が当たると、
ピンクベージュのワンピースの胸元が艶々していて、
俺に手を振る、その顔がピカピカとしていて、息を呑んだ。


「あれ? 車、いつもと違うね」
「ん。 新車」

「え?」

父さんに初デート記念に買ってくれと言ったら、本当に買ってくれて俺だって驚いた。
料亭娘の件では俺に心労を与えてしまったと言う、謝罪の意もあるのだろうけれど。


ひとまずはランチ。
牧野は3食きっちりしっかり摂取するタイプだから。

青山交差点を渡って六本木方面。
ナビ通りに進んで行く。

「地中海とイタリアン、どっちがいい?」と、聞けば、地中海なんて分からないと言う。
イタリアンって、パスタ?と、聞いてくるその髪を耳に掛ける仕草...可愛い。


陽の光が差し込む広々としたテラス席。
プールを目にした牧野が、「え?これ?」とか、驚いているから、
ホテルの部屋のプールのことを思い出す。
だから、それは違うと、食事している横で泳げないでしょ...と、言えば、
恥かしそうに頭を掻くのも、可愛い。


「類、仕事、忙しかったの?」
「移動距離が長くてさ」
「海外に行ってたの?」
「そ。 でも、もう、Complete」


そんなことよりも、食事の後はどうしようか?と、どうしたいか?と、牧野の希望を聞く。
夜はお泊まりだから、それさえ予定が変わらなければ何だって良いよと、見つめる。

「お泊まりは絶対だからね」
「うん」
「ホテルは変更しても良いけど、泊まらないのはナシね」
「わかってるってば /// 」

我ながら、しつこいと思うし、牧野が引いているのも分かっているけれど、
どうしても念には念を、おまけに念を押しておかないと、もう、気が済まない。

「泊まるってだけじゃないのも、わかってるよね?」
「...わ、わかってるって! 類、しつこいよ! /// 」

「準備不足とか言い出さないでよ」
「......」

無言の牧野が思いっきり引き攣らせた表情。
その気持ち、分からないでも無いけれど、もう、ずっと、待ちに待ったこの日だから仕方ない。

「今日は何があっても、帰さないからな」
「...ちょっ ! //////」

...もうっ! /// と、とがらせた唇も、赤い頬も、俺を睨むその大きな瞳も、
全部が光に反射しているみたいに眩しくて、可愛いくて、目を細めてしまう。


昨夜は総二郎と食事に行ったと聞いた時から、
モヤモヤするような、ざわざわするような、そんな胸の内は、嫉妬ってやつで、
でも、こうして二人で向き合って、その顔を見たら、安心して。


「でっ、美作さんとアンナさんが付き合ってるっぽくてねっ...」

どーでもいー。
あの料亭の娘がどこで誰とどんな付き合いをしようが、俺には1ミクロンも関係が無い。

昨日、二人は寄り添って消えて行ったとか、興味ナシ。

俺の頭の中なんて、もう、今夜のことしかない。
それしかない。






















部屋に入ってポカンと口を開けて、飛び込んできた夜景に圧倒されたみたいに仰け反って、
ベッドルームから見えるプールにフリーズ。

「ぷぷぷ...ぷーるって、部屋にあったの!?」
「だから、プールあるって言ったじゃん」

「部屋になんて聞いてない!」
「え? どういうこと?」

首を捻る俺を驚愕の表情で見つめた後に、ガクンと項垂れて、
「類はいつもあたしの想像を超えて行くね」と、クスクスと笑う。

良く分からないけれど、笑ってくれるなら嬉しい。

「水着、持ってきてなくて」と、恥かしそうな感じが、この夜の窓に映って、俺の心臓が跳ねる。

「足だけ浸かってみようかな」と、少し持ち上げたワンピースの裾。
俺の心臓が早鐘を打つ。


「水着、着るなら用意するけど」と、目を逸らしながら言えば、
それは必要ないと、類も一緒に浸かろうよなんて、
触れてきた手のひらにすら、どうしようもない気持ちになる。





ゆるりゆるりと水の中で揺れる牧野の素足に、ついつい目がいってしまって、
「類って、足も綺麗だよね」と、訳の分からない牧野の感心したような声に反応が出来ない。

腰に手を回す。ピクッとかたくなった牧野の体。引き寄せる。
背中を辿って、肩を抱く。 硬直して動かない牧野。

肩に置いていた手のひら、そっと、頬に当てる。
真っ赤な顔と、揺れている瞳。


こんな風に、誰かにキスをするなんて、
こんな風に、二人きりで、そのつもりで牧野にキスする日が来るなんて、
あの頃の俺は思いもしていなかった。

チャンスなら幾つもあったはずなのに、そのどれも、牧野の気持ちがあっち向いてて、
だから、いつの間にか、男女の恋愛を除外してた。


繰り返し、この耳を刺激するようなリップ音に、
自分が、こんなにも性的なものに興奮するだなんて、知らなかった。

人並の欲はあって、そういうものだと、別に気にしたことも無かった。

気が付いたら、場所も忘れて、押し倒してました...なんて、
そんなわけあるかと思っていたけれど、
そんなわけ、あった。


牧野の手が力任せに俺の胸を押して、
小さな唇から「ちょ、ちょっと...! /// 」と、声が漏れ聞こえて、
気付いたら、足だけプールに浸かったまま、その場で牧野に覆い被さってた。


牧野の上半身を起こせば、
「何がおかしいのよ?」と、不審気味に言われて、自分が笑っていたことに気付く。

「俺も大概、男だなって思って」
「は?」

込み上げてくる笑いに、口元を手で覆う。
もう片方の手をポケットに入れて、今日の準備を確認。

「足、冷えちゃったな。 お風呂入ろうか」

そう、牧野を横抱きにすれば、「ひゃあっ!」なんて、声を上げて、
顔もデコルテも赤くする。


「お風呂から上がったら、抱くからね」
「えっ...と...! あのっ! ....... /// 」

うむ。

と、言った感じで大きく頷いた牧野に笑ってしまうのは、
覚悟を決めた武士のようだったから。


「何、笑ってるのよ!」と言う、抗議の声も、キスで塞いでしまえば、
濡れた足のしずくさえも熱を持って、俺の脳に絶えず刺激を送ってくる。


今夜。
もうすぐ。

俺は、ついに、牧野を、抱く。









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コメント

Re: タイトルなし

チュンsukeさま
今夜のことでいっぱいいっぱいだから、
料亭娘どころかあきらのことも、どーでもいーのw
欲情スイッチオンでそんなわけあったようだし、
つくしは武士のようだし...
ここでもまた焦らすつもりはなくとも焦らしてしまう私...(・・;
次回、いよいよです!w

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2019/11/10 22:09 * edit *

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2019/11/10 01:25 * edit *

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2019/11/09 22:03 * edit *

Re: タイトルなし

uniさま
ついにむかえますよー!w
ね。類くんドキドキ。
もしかすると、つくしちゃんよりドキンドキンしてるかも?
無事をお祈りくださいw
コメントありがとうございました。

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2019/11/08 23:30 * edit *

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2019/11/08 03:21 * edit *

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